リニア新幹線を考える相模原連絡会

私たちは、リニア新幹線計画に反対しています!!私たち「リニア新幹線を考える相模原連絡会(略称:リニア相模原連絡会)は、リニア中央新幹線に関連する疑問、問題点を明らかにし、市民とともにそ の在り方を考えて行こうと2012年3月31日に結成しました。 沿線住民ネットワークとも連携しています。

相模原市長・8月定例記者会見

8月21日に行われた市長の定例記者会見。8月20日に大西大通り線・建設予定地の住民と市長との対話集会が行われましたが(5月に住民が要望し、ようやく実現)、そのことについて朝日新聞毎日新聞記者からの質問と市長の回答をお知らせします。

  令和5年度 8月定例記者会見|相模原市 (city.sagamihara.kanagawa.jp)

(最初のあいさつで大西大通り線について、市長が発言した部分)

私がお伺いし、昨日、緑区で開催いたしました大西大通り線の市民対話と、まちかど市長室についてでございます。大西大通り線の市民対話につきましては、改めて私から道路の必要性についてお伝えさせていただきました。今後も、いただいたご意見を踏まえ、丁寧な説明を行いながら、しっかりと進めてまいります。

橋本駅周辺整備事業について

朝日新聞記者)
昨日開催された道路の建設に関する市民との対話のお話がございましたが、我々が取材でお邪魔した感じでは、道路のその存在意義だとかそういうこと以前に、要はその方向性がすでにもう固められた段階で面会に至ったということと、それから、実際に関わったり、当事者になっている住民の人たちにとっては、非常に唐突なお知らせだったということと、また、従来の既設道路の拡張を検討したのかという問いかけもありました。そういうことからして、検討していく段階でその選択肢なり情報を示すべきものだったのではないかという印象を受けたわけですが、市長は市民の反応についてどのようにお考えですか。
(市長)
昨日、1時間半、市民の皆様と対話をさせていただきました。線形のあり方や都市計画決定の見直しなど、様々なご意見をいただきました。昨日は74人の方が参加され、16人の方からご意見をいただいたと承知していますが、賛成のご意見はなく、皆様そこで生活しておりますから当然だと思いますが、厳しいご意見をいただきました。私の市長就任前に広域交流拠点基本計画及び整備計画が策定されたものでありますが、庁内でも作りが粗いという意見もあり、例えば相模原駅周辺部分の相模総合補給廠の一部返還地は現在全面的にやり直しているところです。橋本駅周辺についても、平成30年12月から令和3年1月までの2年2カ月に渡る交通管理者などとの協議や、限られた土地の有効活用などを考慮し、道路の線形の変更などを昨年の6月に、近隣住民説明会でご報告させていただいたわけであります。私から担当する職員には、皆さん人生をかけてお家を買われて、終の住処としてお住まいになっているのですから、やはり道路がかかるということで、大きなご負担をおかけすることに関して、丁寧に、そして寄り添った説明とお願いをしていかなければならないということを伝えてきたところです。昨日、住民の皆さんから言われたのは、昨年6月に唐突に線形が変更した報告を受けて、驚いた、びっくりした、ありえないというお話もいただきまして、そのご意見を本当に重く受け止めなければいけないと思います。昨日も私からお詫びしましたが、やはり説明が不足し、線形の変更などはもう少し丁寧に行うべきだったと反省しております。今後も、市民対話に関しましては昨日もお約束したところですが、私以下、副市長、局長、部長、課長をはじめ、様々な機会にまた市民の皆さんと対話しながら、寄り添った対応をしていきたいと思います。また私の政策である「すべての人に!」の合言葉に、寄り添っていないじゃないかというご指摘もいただきました。72万市民、誰1人取り残さないという気持ちでこれからも取り組んでいきたいと思いますし、昨日の場でもお話しましたが、これまでも小田急多摩線の延伸に関する上溝地区の説明会や、最近ですと中山間地域の診療所の再編に係る住民説明会、南市民ホールの説明会、麻溝台・新磯野地区整備推進事業の説明会など、あらゆる場にタイミングを見て出るようにしておりますし、もちろん職員の発言や行動は全て私の責任だと思っていますが、職員だけに任せるのではなく、これからも顔の見える市長としてあらゆる場に出ていき、私自身も対話の中で市民の皆さんのご意見を聞きながら、しっかり肌感覚で捉えていきたいと思っております。
また市の職員の対応が悪かったというご指摘もいただきまして、ここは本当にお詫びしなければいけないことだと思っています。皆様に大変難しい厳しいお話をお願いしている際に、不満や不安を与えるような対応がないように、誠心誠意、これからも地域の皆様に寄り添った対応を行っていかないといけないと思っています。また、こうした厳しい局面に直面している担当の職員だけに任せるのではなく、教職員を含めて本市には8千人の職員がおりますので、全職員を挙げて、こうした問題に取り組んでいくという決意を持って、臨んでいかなければならないと改めて思ったところです。
朝日新聞記者)
 プロセスで、説明の仕方がどうこうということ以上に、当事者である市民の人たちが、自分たちの利害に関わるものが徐々に決まっていくところで関われなかった。そこで意見を言ったり、市の考え方を聞く機会がなかったということが、こういう固い態度に繋がっているのではないかという印象を昨日受けたのですが、そういう政策を決めていく中で、現地の当事者をもっと巻き込んでいく、関わらせていくという、そういうやり方をお考えになる方向性というのはいかがですか。
(市長)
昨日も市民対話の中で説明いたしましたが、例えば広域交流拠点整備計画を策定する際、公募市民7名を募集いたしまして、橋本のまちづくりに関する方2名も入って整備計画を作ってまいりました。ただ、やはり、少し作りの粗い整備計画で、今日も都市建設局と話したのですが、相模総合補給廠一部返還地と橋本駅の南口のまちづくりに関しては、基本計画、そして整備計画の策定を、かなり急いだことが、反省点として否めないかと思っています。そこは私も市長になって感じたところですし、当時の担当からもそのような話を伺っています。そして、昨日お話したように、例えば都市計画決定で言いますと、県道52号に関しましては、これまで市民説明会を8回、また宮下横山台線に関しては4回行ってまいりました。対して、この大西大通り線はオープンハウスを含め55回の様々な議論を踏まえてまいりましたが、昨日の参加者の皆さんからは、到底55回やったとは思えないというご指摘をいただきました。今後、行ってきたことを一覧にして、しっかりお示しをしていかなければいけないと思うし、昨日の参加者の中には、いろんな説明会に出たかったけれども、その後の案内がなかったというご指摘もいただきました。そういった足りない点もあったと思いますし、そこは潔く私もお詫びをしなければいけないと思います。昨日のまちかど市長室でもお話したのですが、まちづくりを含め、市政の方向を決めていくには、やはり市民参加がなければいけないと思っています。もちろん二元代表制において、議員の皆さんは72万市民の代表となりますので、その言動を含めて大変重く受け止めておりますが、議会と行政だけで決めていくのではなく、市民対話を繰り返し、あらゆる決定の機会に、市民の皆さんのご意見を取り入れていきたいと思います。
昨日の説明で例に挙げたのは、淵野辺駅南口における公共施設の再編に関して、市民検討会を4年強かけて行い、市民検討委員として30人の方に入っていただき、丁寧に議論を進め、方向性が見えてきました。少し時間はかかりましたが、市民が参加し、納得した形で絵が描けた良い事例だと考えております。このほか、津久井総合事務所における公共施設の再編においても、高校生を含めた市民公募委員の方たちに検討に加わっていただいておりますし、やはり市民のご意見というのは非常に大事だということを感じております。
今後も、しっかりと市民の意見を取り入れるような環境整備を整えていきたいと思います。
毎日新聞記者)
大西大通り線に関して追加で伺いたいのですが、先ほど寄り添ってという言葉もありましたけれども、職員全員一丸となってという言葉もありました。昨日、私も報道機関席で伺っておりまして、撤回はされないというお言葉があったと思います。となりますと、今後も誠心誠意、市長が先頭に立って、反対の方々に説得されるというスタンスでアプローチされるという理解でよろしいでしょうか。
(市長)
昨日もお伝えしましたが、これからも対話を続けていくというお話をしました。私が全ての対話の場へ出て行けるかというと、それは物理的に難しく、副市長、局長、部長、課長がおり、私の代わりを務めていただきますが、私自身も今後、機会を捉えて対話に参加したいと思っております。また、大西大通り線の決定のプロセスに関しては、こちらも昨日説明しましたが、庁内で議論する庁議を経て、大規模事業評価委員会に諮り、評価をいただき、そして373通の反対の方が多かったご意見も踏まえて、都市計画審議会に諮問し、その結果、審議会から答申をいただき、都市計画決定を今年の3月に行いました。また、昨年の9月議会では、大西大通り線の撤回の陳情は4本、今年3月の議会では1本ございまして、これは不採択されています。そして令和5年度予算においては、大西大通り線の補償調査や測量調査といった予算も含めて全会一致ではありませんが賛成いただき、議会からの議決も経ており、これまで正式な手続きを取って進めてきたところです。撤回する意思はありませんが、しかしながら、先ほどもお話したように、昨年6月の説明会で線形の変更をお示しして、突然それをご覧になり、やはり不快な思いをされている方、行政に対して不信な思いをしている方も多くいらっしゃると思いますので、皆様がご不明に思っている点を含めて、ご要望などを真摯に聞いていかなければいけないと思っております。そしてそれはもちろん私が先頭に立ってやらなければいけないと思っております。
毎日新聞記者)
それは結局、時間をかけて分かっていただくというスタンスを、このまま続けていくということでしょうか。
(市長)
まちづくりですから、時間がどこまで許されるか分からない部分もありますが、できる限り寄り添い、対応していかなければいけないと思っております。引き続き、対話を続けていきたいと思っています。

                             (下線は当方でつけました)